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カテゴリ:フランス映画( 1 )

恍惚(2003年)

久々に濃厚な味わいのフランス映画を見ました。夫の不貞をうたがう妻が、情事における夫の性癖を知りたくなって、娼婦に夫に浮気をしかけてその結果を自分に報告するように依頼する、というお話。話だけならありえないような、いささか下世話で突飛な設定を、すばらしいキャスティング、絶妙のカメラワーク、おもわせぶりなセリフでもっともらしく見せてしまうのがフランス映画のよいところ。しかも、こういった題材でありながら、男女のからみの映像を禁じ手にしているところがとても知的でもあります。

それじゃあ、娼婦役のエマニュエル・ベアール嬢はちっとも脱がないのか、それじゃおもしろくないじゃやないっていう向きには、それどころか、いまだかつてない美しさ、妖艶さだったとご報告申し上げておきましょう。彼女はジャック・リベットの新作映画『Mの物語』でも脱ぎまくったんですが、「リベットがシャイな監督なので」(ベアール談)ズームアップして撮ってしまったため、ちっともエロティックではなかったといううらみがあります(あまりズームアップすると、どこがどこだかわからないからエロじゃないわけです、はい)。まあ、「脱いだわ、どんどん撮って!」みたいな女優魂(っていうのか、そういうの)に「カメラひいてとったらただのポルノになっちゃうでしょう」っていいながら淡々と撮る老監督の図っていうのは、これまたいいかんじで、『Mの物語』はリベット久々の快作だと思うのですが(原題「マリーとジュリアン」なのに、「J」をふっとばしてしまった配給会社は罪深いですよ。なにやら期待してシネパトスに来た紳士たちの大半はジャック・リベット・ワールドにわけがわからず、一時間ほどたったところでがたがたと席をたっていきました)。

ベアール嬢演じる「ナタリー」は夜のあやしげな会員制クラブの娼婦で、あやしげな趣味の男性を相手になにやら素敵なサービスをしているらしいのですが、依頼主(ファニー・アルダンがいささかかさつきはじめた熟年女性役を好演)の女性から観た彼女の裸体――シャワーをあびたり、セクシーなランジェリーでいたり――という姿が、彼女の妄想をかきたてて、彼女の存在をさらにいかがわしく、さらに妖艶にみせてゆきます。昼間カフェで会うときの、素顔のベアール嬢もとってもきれい……。

「ナタリー」をみて、依頼主は「女として負けてる」っていう感情を持つと同時に、こんなことを依頼した時点で、彼女は娼婦に感情移入をしはじめて、いつしかそれがほとんど同化して、共犯者めいた、友情とも違う、ほのかな秘密の感情を持つにいたる。そんな彼女におきた微妙な変化に、なにか妻には密かに夢中になっているものがあるらしいとさっする夫(ジェラール・ド・パルデューです。なんか、ひどく体格のよい夫婦だ)。こうした不可思議な関係をこまやかに、エロティックに描きだした監督、なかなかのものです。以前の作品『ドライ・クリーニング』は、平凡な夫婦のところに美青年が闖入してきて、男男、男女の三角関係から破滅にいたるという「郵便配達型(?)」カタストロフィで、最後なんて、ちょっとやりすぎだよ~と笑ってしまったくらいなんですが、今回の『恍惚』はラストも大人のしめくくりかた、後味もわるくなくて、上品な一本でした。音楽はマイケル・ナイマン
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by supersonicxxx | 2005-02-07 14:44 | フランス映画