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『荊の城』BBCでドラマ化決定!

グラナダTVあたりが映像化してくれるのではと思っていたサラ・ウォーターズ『荊の城』(原題"Fingersmith")。すでに彼女の処女作"Tipping the Velvet"をドラマ化しているBBCがミニシリーズ(60分×3)でのドラマ化に着手したようです。

十九世紀のイギリスを舞台に、令嬢とスリ、境遇のまったくことなる二人の少女が大活躍する原作は、創元推理文庫から刊行されました。書評で多くとりあげられ、「このミス」2005年版海外部門一位になったりしたので、タイトルだけでも目にされた方は多いかと思います。

書評ではよくディケンズがひきあいに出されていますが、この小説のキモはサラ・ウォーターズが今に通じるディケンズ的小説を書いたことにあるのではなく、ディケンズ風のものを期待して読んでいる読者を快く、しかも盛大に裏切るところにあります。ディケンズは市井の人々を主人公に、波瀾万丈のドラマを描いてみせましたが、決して扇情的な作品は描きませんでした。その意味では、サラ・ウォーターズの作品はウィルキー・コリンズ「白衣の女」によく似ています。しかも、より扇情的に、ひそやかに、少女たちだけが知る寝室の秘密をあばいてゆきます……。

ヴィクトリア朝の「お上品ぶった文化」は、その裏側にさらに多くの闇の部分を抱えこんでいました。近年、それらの裏面史(とりわけ女性問題、セクシュアリティ、精神病に関すること)を抉った社会科学の良書が多く刊行されましたが、サラ・ウォーターズも公開された史料に多くあたってこの作品を書いたというだけあって、そういった点にもよくめくばりのきいた作品になっています。もちろん、ストーリーテリングも抜群で、二人が王子と乞食なみに入れ替わる趣向が、語り手が一人称で交互にあることでさらに面白くなったり、彼女たちの財産や貞操をねらう悪い奴らが次々現れ、舞台も古城、精神病院、そしてロンドンの下町へと次々に変わり、あきさせません。BBCはシャーロック・ホームズの『バスカヴィル家の犬』を新キャストでリメイクしたように、きっと、刺激的な映像を適度に盛り込み、スピーディな展開でいまどきの視聴者の心をみごとにとらえるドラマをつくってくれることでしょう。

ちなみに、令嬢モード役はアトム・エゴヤン監督の「フェリシアの旅」でボブ・ホスキンス演じる中年男の毒牙にかかりそうになって逃げ回っていたアイルランド系の美少女(ちょっと古風でおとなしそうなところがまたぴったり)、エレイン・キャシディ嬢です。 そういえば、エゴヤンの「エキゾチカ」、いまだにDVDでないですね。「フェリシア」も品切れみたいだし。
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by supersonicxxx | 2005-01-07 22:00 | イギリスTVドラマ